岡山県法人会連合会No.58
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コロナ禍において思うこと 昨年末新型コロナに感染した人の半数以上の方が後遺症に悩まされている、との報道があった。そしてこのウイルスは脳に残り続けることがわかり、風邪やインフルエンザとは違うことも分かってきた。 そうなると、かからないためにワクチンを接種することが急務となる。 私の調べた限り、m(メッセンジャー・伝達)RNAワクチンは画期的なものだ。今までのワクチンは病原体を弱らせた物か死骸を移植するものだが、今回のワクチンは病原体の突起物の伝達物質だけを人工的に合成し、体内で抗体が出来た後は溶けて無くなる。そして従来のワクチンの有効率は50%前後だが、このワクチンの有効率は95%であり他の病気に対するワクチンの開発にも応用できる可能性がある。 日本では5月26日までのワクチン接種者601万人に対する死亡例は85件あり、厚生労働省では現時点で重大な懸念は認められないとしている。またノルウェーでは、ファイザー社のワクチン接種後2週間以内に亡くなった方のほとんどがワクチンと無関係だった、と発表している。一昨年の日本全体の死亡例は138万件であり総人口が1億2千万人なので同じ601万人に対して年間7万人、1日当たり180人が死亡する計算になりワクチン接種が主たる原因か検証する必要がある。ちなみにアメリカではワクチン接種により新型コロナの後遺症が改善されたという報告もある。 そして、このmRNAの特殊構造を50年前に世界で初めて解明したのは、日本の「国立遺伝子学研究所」である。その発見が半世紀を経てコロナの抗体を安定的に作る方法につながった。その方法とは突起物の情報をもつ人工のmRNAを作り、脂質の膜に包んで体内に送り込み抗体を作るというもの。(静岡新聞記事参考) その後、カリコ博士がmRNAを構成する物質の一つ「ウリジン」を「シュードウリジン」に置き換えて炎症反応を抑える技術を開発した。(NHKで放送) この人工のmRNAを多量に作る方法をファイザー社とモデルナ社が開発し現在に至っている。 最後に、今最先端の「量子コンピューター」も日本人が理論と仕組みを考えたものであり、3Dプリンターの基幹技術となる光造形装置も日本人が開発したものである。日本の研究、技術に誇りを持って、新型コロナに負けないよう共に歩んでいきたい。総社商工会議所 会頭(一社)岡山県法人会連合会 副会長清 水 男-2-

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